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税務や会計のお勉強をしていると、必ず目にするこの言葉。
国税庁のホームページを見ても所得税関連の解釈等を見ても、かなり頻繁に出てきますよね。。
まあ何となく想像出来ますが・・・
「事業の用に供した日」 ⇒ 「事業の用途として使い始めた日」 という意味です。
※ 「業務の用に供した日」と書かれている場合もありますが、これも同意とお考え下さい ^^
それは、税務上でかなり重要な計上基準となるからです。
例えば「自動車」。
自動車を購入された時には、購入日から納車されるまで日数が掛かりますよね〜。
もし購入日を減価償却の開始日・・・として会計処理してしまい、税務署に見つかってしまうと。。
もちろん! チャン○ラ・トリオのハリセン級のツッコミが待っています。(購入日に車両代の全額を支払った場合もです)
何故なら!
購入日や支払日は「事業の用に供した日」ではないからです!
まだ使ってないのに、その起点から経費になるのはおかしいですよね。
もし購入日が5月で、納車日が3ヵ月後の8月であった場合には、
最低でも! 納車日以降に経費算入処理(8月から減価償却を始める)されていなければ、間違いなくハリセンの標的(修正申告 & 追加納税)でしょう。
またその納車日から、直ぐにその車両を使い始めない場合にも要注意。
何故なら〜
納車だけされていて使っていなければ、これも「事業の用に供した」とはならないからなんですね〜 ^^
この辺り、予め十分にご注意くださいな m(_ _)m
ちなみに〜 この辺りの細かい点。(納車日とか使い始めた日とか・・・)
そこまで細かく分かんないんじゃな〜 い??? と、決して思う事なかれ! です。
税務署職員さんの手にかかれば〜 この辺りは「ツッコミ」どころ満載、ホコリもバンバン出し放題! の、力量の見せ所ポイントとも言えるそうで、
その一部を例に出してみると・・・
ガソリンの給油明細や自動車保険(任意保険)の加入日などを調べたり、その他諸々周辺環境の整い具合や。。。 もにょもにょごちょごちょ○△□#”+*〜=!@・・・
と、こんな具合だそうですので、
「事業の用に供した日」。
バッチリと頭に叩き込んでおきましょう〜 ^o^)ノ
ちなみに・・
上記例におきましては、「自動車」という資産と、その減価償却の関係で解説させて頂きましたが、
ただそれら規則は、何も大きな資産の減価償却だけでなく、小さく細かな「消耗品」などに関してもそれらと同じことが言え、またそれらが適用されなければなりません。
しかしまあそうはと言っても、実際には。。 ほとんどの方は小さく細かな消耗品等はいちいち事業の用に供した日に経費計上するのではなく、購入日に経費計上するような仕訳をなさっているかと思われます。
↓ こんな感じ。 消耗品の購入時(買入時)において。
借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|
消耗品費 | 現金 | --- |
また多くの世に出回っている書籍などでもそういった仕訳方法が一般的な例として紹介され、また推奨されております。
それは何故なのか。。
それはこういった仕訳に関しましては、企業会計原則の「重要性の原則」によってそれらが認められているからなんですね〜 ^^
つまり ”特例” を適用している・・・ というわけ。
ちなみに〜 上記消耗品を、本来の簿記「正規の簿記」によって仕訳するならば・・・ (特例を適用しないで仕訳)
↓ 先ずはこんな感じ。 消耗品の購入時(買入時)。
借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|
貯蔵品 | 現金 | --- |
↓ で、次はこんな感じ。 消耗品を使った日。
借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|
消耗品費 | 貯蔵品 | --- |
と、こんな感じになろうかと。
但し、まあ一応は〜 これら”特例”あるものの・・・ やはり会計基準の本則ルールでは後者の「正規の簿記」が本式となっておりますので、
もしその消耗品が「重要性に乏しいもの」として判断されなかった場合には、
前者の特例仕訳は「NG」で、後者の正規の簿記による仕訳が「OK」と、そうなります事は〜 予めご留意頂きたく思います。
以上余談までに ^^ また参考までに。