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2019年1月21日 更新

役務の提供

減価償却では、定額法よりも定率法の方が節税になる・・・ という言葉を一度や二度くらいは聞いた事があると思います。

では本当に節税出来るのでしょうか? またどのくらい節税になるのでしょうか?

パターン@

年間の事業収入は400万円に固定。

必要経費は取得した300万円の減価償却資産の償却費のみとし、減価償却資産の耐用年数は3年とします。

この場合で、3年間の事業所得と税金の額をトータルで試算してみます。

ん?

パターンA

年間の事業収入は1年目400万円、2年目600万円、3年目800万円へ流動。

必要経費は取得した300万円の減価償却資産の償却費のみとし、減価償却資産の耐用年数は3年とします。

この場合で、3年間の事業所得と税金の額をトータルで試算してみます。

あら?

結果発表 + 補足パターン

一目瞭然。

上記試算では、所得税だけで見ても「定額法」の方が節税効果が高い試算となりました・・・。(2パターン共に)

また地方税(市税や県民税など)は所得に連動していますので、所得税が高いという事は地方税も高いという事ですよね〜。

ズバリ! 中途半端な節税知識で、「定額法よりも定率法の方が節税になる」 ・・・という言葉をそのまま鵜呑みにしてはダメ! という結果ですね〜 ^^

それじゃあ・・・ 「定率法」はウソで、「定額法」の方が節税効果があるの? と言われそうな流れですが、

「定額法」と「定率法」のどちらか一方のみが節税効果の高い償却方法 ・・・というわけではありません。

事業環境によって「定率法」が有利だったり、「定額法」が有利だったり、、 というのが正解。

例えば---

こういったパターンでは効果が逆転してますよね?(定率法有利)

※ 年間の事業収入が1年目800万円、2年目600万円、3年目400万円・・・と、あまり思わしくない方向へ流動した場合を想定して試算結果。

と、こんな感じで、

実際はどちらが節税効果が高いのか? それはケースバイケース。

またこれらを見極めるには相当な経験値や戦闘力が必要ということで。。(経営コンサルタント級のデータ収集&解析・分析力が必要かも)

まとめ

「定率法」は初期に多く償却出来る・・・というメリットがありますので、このメリットを活用出来る環境であれば、節税効果は非常に高いものとなるでしょう。

しかし反面、上記例のように、中途半端な知識や目測を見誤るとトンでもないことに。

というわけで、まあ個人の方だと、、 よほどの事がない限り ”定額法” のままの方でよろしいかと、私はそう思っております。(業績の変動や所得の規模的等から考えても)

※ 下手に節税を意識するよりも〜 ⇒ 安定 = ある意味安心。 かと。

定率法は必ずしも節税に繋がるとは限りません! むしろ中途半端な知識だけで突っ込むと痛い目を見ることが多いことも。。

とまあこんな感じで、

以上、皆様のお役に立てましたなら幸いです。


(C) 佐田会計 確定申告会