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(2019年1月24日更新)

ヤフオクで備品を売却。仕訳はどうする? 【2019年最新版】

ここのところ何かとシステムがややこしくなってきたヤフオク。

使わない事業用備品を売却したいのだが、、 仕訳はどうしよう?

※ 事業用備品をヤフオク経由で売却したパターン。(⇒ 私物売却は別途こちらにて

出品終了時

”おめでとうございます!! あなたの商品が落札されました” ヤフーから小気味いい通知が。

ちなみにこの瞬間は何の仕訳もやりません。

ヤフオクの考え方は色々あるかもしれませんが、この段階ではまだキャンセルされる可能性もありますし、決済不確定で取引きが不成立になる可能性もありますし。。

考え方としては、予約が入った! くらいに考えておきましょう。

決済確定時

取引きナビから商品送付先の連絡が入り、無事決済手続きも終了。

かんたん決済の受取り明細では ”受取り連絡待ち” とのことで、商品の発送OK&GOのサインも。

ちなみにこのタイミングでもまだまだ仕訳は入りません。

このタイミングではまだまだヤフーが ”話の預り” 状態としており、(落札者がヤフーに決済分を預けているような感じ)

こちらにとっては何の金銭の動きもありませんから。。

商品発送時

基本的にはこの段階で収益計上します。

会計の原則では商品の納入と収益の確定が上がった時点で仕訳をすることとなっておりますが、

発送の段階で収益は確定していると考えても問題はないので、この段階で問題ないでしょう。(発送後は基本的に売上げキャンセルは出来ないシステムになっております)

備品売却

借方 貸方
未収金 10,000円 雑収入 10,000円

※ システム上、納品された時点ではまだ入金処理は終わっておりませんので、未収金勘定が一番適任でしょう。

なお、受取り連絡が入るなど商品が相手の手に渡った段階での仕訳でも問題ないですが、一貫性を継続することには十分気をつけておきましょう。

入金時

基本的に、相手(落札者)が”受取り連絡”を行った翌日以降に入金処理が行われますので、(土日を挟むと週明け以降)

売却備品のお品代。(入金日)

借方 貸方
普通預金 10,000円 未収金 10,000円

※ 個人口座へ入った場合には”事業主貸”で。

※ 直前に立てていた未収金を振り戻すだけでOK

これで全てのお取引きが終了! といった感じでしょう。

補足

消耗品などのちょっとした備品を売却した場合、おおむね会計原則で言う”重要性の乏しいもの”に該当するケースが多いかと思われますので、

一貫性”の原則を厳守することにより〜

実際の入金日をもって---

備品売却

借方 貸方
普通預金 10,000円 雑収入 10,000円

こんな簡便なものでも問題はないでしょう。

 
 重要性に乏しいと考えられるもののみ。事業として販売する商品や、その他減価償却資産などの重要性の高いものの売却時にはこういった見解はしないように。

 別途送料が発生した場合。(着払いでないケース)

着払いでは送料のやりとりは一切発生しませんが、元払いや送料出品者負担だと やりとりに送料がからんできます。

そういったパターンでは---

送料無料。(出品者負担)

借方 貸方
荷造運賃 1,000円 現金 1,000円

※ 商品代金に送料は含んでいないものとして、個別に仕訳。

※ 発送時。

※ ”ヤフネコパック”や”ゆうパックおてがる版”は、後日ヤフーウォレットを通じてカード決済されますので ”未払金”勘定で。

※ 後日の入金時には何も仕訳しません。(商品代の入金処理のみ)

送料元払い徴収。(落札者負担) /@発送時

借方 貸方
立替金 1,000円 現金 1,000円

※ 送料は相手方が負担する費用なので立替金勘定が適任でしょう。(間違っても荷造運賃等で費用化しないように!

※ 決済額に送料も含んでおりますが、立替を立てるので 商品代金とは別に仕訳します。(簡便な仕訳を採用する場合でも、立替は別途で行ってください)

※ ”ヤフネコパック”や”ゆうパックおてがる版”は、後日ヤフーウォレットを通じてカード決済されますので ”未払金”勘定で。

送料元払い徴収。(落札者負担) /A入金時

借方 貸方
普通預金 11,000円 未収金(雑収入) 10,000円
  立替金 1,000円

※ 入金額には商品代金も含みますので、お品代と同時に仕訳でOK

 相手方が支払いの一部、もしくは全額をポイントで支払いした場合

こちら(出品者)側にとっては全て現金で取引きされるため、その辺りまで考慮する必要は御座いません。

全て現金などで支払われたものとしてお考えください。

 売却したものが減価償却資産だった場合

上記例ではちょっとした消耗品程度のものを中心に触れていますが、そのモノが減価償却資産に該当する場合にはちょっと内容が異なってきます。

⇒ 償却資産の売却について

別途こちらをご参照願います。

※ その他流れ的なものは消耗品等とおおむね変わりないでしょう。

・・・とまあだいたいこんな感じでしょうか。

 
 なお、ここで例に出させて頂いた仕訳例はほんの一例です。 ご使用される勘定科目や仕訳を立てるタイミングなどは各事業主によって異なる場合もありますので、(場合によっては仕訳をまとめられるケース等も) その辺りは予めお含みおき頂きご参照等願います。(出品された品物等によっても)

 ※ 正しい税額が出る範囲内であれば、ある程度柔軟に考えられるケースも。

 以上、各皆さまのご参考等にもなれば幸いです。


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