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自宅兼事務所の賢い契約?

これから事業を始めるにあたって、新しい自宅兼事務所を賃貸物件で探されている方もいるのではないでしょうか?

リビングがあってトイレがめちゃ広くて、風呂がでかくてシステムキッチンで・・・ など、新しい住まいには理想と要望が尽きないとは思いますが・・・ ^^

しかし、同じ家賃の賃貸物件でも、経費として認められる地代家賃が違ってくる場合もあるので、

そこんとこ要注意を ^-^)/

SOHO系事業者にとっては、地代家賃は大きな必要経費にもなりますしね〜 ^^

業種で見る駐車場

駐車場付きの物件はけっこうあると思います。

しかし業種によっては、駐車場の付随契約が経費を左右する事だってあるのです。

賃貸物件には、駐車場の契約が個別になっている物件と、完全に付帯してくる物件の2種類あります。

前者は・・・賃貸契約書に、家賃とは別に駐車場代の明細も記載されており、自宅と駐車場を個別に借りているようになっています。

後者は・・・賃貸契約書には家賃の明細しか記載されておらず、自宅に駐車場代が既に含まれているような形になっています。

貴方の業種には、どちらのタイプの賃貸物件が理想でしょうか・・・。

先ず、車両利用の大半が事業用であれば、前者の個別契約が優勢だと思われます。

例えば、

駐車場が月額5,000円、家賃が60,000円。 自宅の事業用スペースの占有率は20%で、車両の事業利用は80%。 これらを家事按分して必要経費の月額を算出してみると・・・

5,000円 × 80% = 4,000円、

60,000円 × 20% = 12,000円。

合計16,000円の経費となります。

もし事業用として車両を全く使わない場合には・・・

家賃60,000円の20% = 12,000円だけが必要経費となります。

明らかに、車両の大半を事業用として使われる方には個別契約が優勢になりますね〜 ^^

そして後者の自宅に駐車場が含まれているような場合。

車両をあまり使わない人が優勢になるでしょう。

例えば、

上記例と基本的な物件相場を合わせるとして、駐車場付きの家賃が65,000円だとします。

同じく自宅の事業用スペースの占有率は20%で、車両の事業利用は80%。 これらを家事按分して必要経費の月額を算出してみると・・・

65,000円 × 20% = 13,000円。 以上です。

具体的な駐車場の対応額が計算出来ませんので、駐車場代を按分して経費にする事が出来ないんですね〜 ^^

もし事業用として車両を全く使わない場合には・・・

65,000円 × 20% = 13,000円。 車両を使う事業と同じ経費です。

同条件・同相場の個別契約の賃貸物件と比べて、こちらの方が経費算入額が多いようですね〜 ^^

但し! 家賃の支払契約で、駐車場代と家賃が区別されていない契約書になっており、入居者全てに1戸あたり1台以上の駐車場が割り当てられ、自動車保有の有無に関係なく入居者にはもれなく駐車場が付いてくる賃貸物件(一戸建て物件も含む)・・・でないと、「駐車場も含めて自宅兼事務所」と見なされない可能性がありますので要注意!

消費税法の一部ですが、基本的な理論は通用するかと思います。

・・・とまあ、こんな感じです ^^

実際には土地柄や物件によって細かい見極めが必要となるものの、おおよその物件探しの目安にはなるのではないでしょうか〜 ^o^)/

しかし、これらは私見でもありますので、あくまで参考程度に!

絶対! とは言い切れませんので予め御了承のほどを・・・ m(_ _)m

ひょっとすると、駐車場代に対応する額を相場から算出する事により、駐車場代を・・・という判断もありそうですから。 最終判断は税務署の担当者次第とも言えるでしょう。

ちなみに、消費税の課税事業者になると駐車場に対する消費税の有無でも税額が変わってきますので、

さらに巧妙な節税テクニックが必要となるなるでしょう・・・。

以上、皆様のお役にも立てます部分あれば幸いです。


(C) 佐田会計 確定申告会