会計の世界? では・・・
仕入れた状態のそのままで販売する事が出来る物品を「商品」と言い、原材料を仕入れ、各自で加工して製造する商品を「製品」と言います ^^)/
SOHO系の方で工場を使った製造業・・・というのはあまり聞かないですが、ネットオークションなどで販売されている手作り小物や、ソフトウェア・アプリなんかも「製品」に該当しますね〜 ^^
※ なおソフトウェアの開発・製造業については・・・ 「ソフトウェア開発事業」。
SOHO系の個人事業規模であれば、製品を作るために仕入れた原材料は「仕入高」の扱いで問題ないでしょう。
ヤフオクで小売する品を作るために、製品の原材料を購入した。
借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|
仕入高 5,000 | 現金 5,000 | --- |
また製品を製造する上で必要な外注加工費(※)も、製品を作るための付随費用として「仕入高」へ計上します。(製品を作るために支出した費用は ⇒ 仕入高へ)
ちなみに・・・
「製品」も「商品」と同じように、販売する事のできる完成品(製品)の単価(原価)を把握しておく必要があります。
なお「製品」の単価(原価)は、その「製品」を作るために対応した各原材料や加工賃の仕入価格から算出する事が出来ます。
例えば1枚1,000円の生地で2個のバックを作る事が出来れば、バック1個の単価は生地半分の価格 = 500円が原価となります。 加工に必要な消耗品等も、作成出来る個数で均等割りして加算すれば問題ないでしょう ^^
帳簿上では原材料やら加工費やらを「仕入高」にまとめてしまいますので、後になって帳簿上から詳細をピックアップするのはとても大変ですから、製品製造のために仕入れた原材料等は仕入日、仕入単価、仕入数等を、出来るだけきちんと個別管理しておいた方が良いと思いますよ〜 ^^)ノ
※ 特に決まりもありませんし、税務署へ提出するものでもありませんので、ご自分の分かりやすいように色々と工夫されてみて下さい ^^
上記の表はあくまでも私個人の思いつきです ^^ (棚卸表ではありません) 私自身は製品を扱う仕事はしていないので、使いやすいかどうかまでは分かりませんが・・・。
ちなみに原材料や製品を多く扱うのであれば、市販の管理ソフトを導入されるのも十分ありかと。
@ 製品の製造に係る費用(人件費や外注費など)を、「仕入高」勘定を使わずに、「労務費」「経費」等といった勘定科目を売上原価の仕入グループに作成し、材料の仕入れとは区別した仕訳をする事も可能です。
・「労務費」 ・・・ 人件費(給料)など。
・「経費」 ・・・外注費や光熱費など。
A また材料の仕入れは「原材料仕入高」でもOKですよ〜 ^^ (商品と製品を取扱う場合には、「仕入高」と「原材料仕入高」に細分した方が良いでしょう)
製造工場(事務所)を持つなど、多くの製品を製造するような「製造業」に該当する事業者の方は、「製品」の製造原価を正しく管理するために、「製造原価の計算」、および「製造原価報告書」を作成する事になります。
製造原価の計算は・・・
「製品」を製造するために必要なコストの全てを、原材料や部品代などの「材料費」、人件費などの「労務費」、消耗品や外注加工費などの「経費」に分類し、「製品の原価」を細かく管理
& 把握するためには絶対必要不可欠な会計処理です。
製造原価報告書は・・・
当期において製造した製品の 「製造原価」を報告する書類です。
個人事業者は、青色申告決算書の決算書4ページ右欄にある「製造原価の計算」が、製造原価報告書に対応しています。
但し、製造原価の計算(製造原価報告書)は義務ではありません。 製造業だから必ず・・・という計算 & 報告書ではありませんので、SOHO系の個人事業規模の方はあまり気にしなくてもいいでしょう ^^
製品を製造する業種・・・と言っても、本当に多種多様です。
自宅で趣味を兼ねた「手作り製品の販売」から、取引先のオーダーによって製品を製造する「請負業」、専用事務所で自社開発の製品を量産する事業など・・・ 製造する製品から規模まで考えると、、また全てが同じ記帳方針になるとは思えませんよね〜 ^^
仕入高は、事業収益に係る重要項目のひとつです。
後々になって税務署に仕入高や経費の計上方法を否定されてしまうと かなり大掛かりな修正になりかねません。
もし販売されている商品が「製品」に該当するようであれば、事業規模の大小に係らず、ご自分の記帳方針は税務上合理的かどうか・・・など、必ず税務署等へ相談した上で記帳をはじめましょう〜 ^^)/