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(2011年4月5日更新(2015年4月、一部訂正))

義援金・募金も経費になるの?個人事業主の〜寄付金控除

 当頁では主に、災害などによる 「義援金寄付・募金」に関する情報となりますので、一般的な社会福祉や公益法人などに関する寄附金の場合だと、これら情報の細かい点や見解などが異なって来る、もしくは当てはまらない場合も考えられます。 これら予めご留意等の上にてのご閲覧を願います。

 またこれら寄付金に関する税務上のお話は、あくまで「個人事業主」を前提とした解説のみで、「法人」、及び「給与所得者(サラリーマン、会社員の方)」については一部を除き基本触れておりません。 またあわせこれらも予め御了承等のほど宜しくお願い申し上げます m(_ _)m (なお、法人の取扱いについては担当する税理士などへ、会社員の方は勤務先へ直接ご相談下さいませ)

<<本頁INDEX>>

  • 1. 義援金は必要経費になるの?
  • 2. 住民税、その他にも有効
  • 3. 但し注意点も

義援金は必要経費になるの?

 起きてしまった災害などで、個人事業主が 「義援金」として募金・寄付した額は、何かしらの面で〜 税額の優遇が受けられるのかどうか・・ という件。

 まあ直に言いますと、基本的に 「義援金」や「募金」として寄付した額は、税額面での優遇が受けられます。 しかも!これらの優遇に関しましては、事業所得などの 「経費」としてではなく 「控除(通称寄付金控除)」として認められますので、【→ 控除とは?

 これら金銭は個人事業の経費とすることも出来なくはないですが、ただほとんどの場合においては収益性がないのが普通であり、(なお義援金ではなく、宣伝や付き合いでの単なる「寄付」の場合だと、経費としての損金算入は可能かもしれませんが) つまり事業との関連性が薄く経費とするのは妥当ではないと言えるでしょう。 (義援金は必要経費とはならない・・・ との考え方で良いでしょう)

 その代わり! こういった寄付金に関しては、税務上では 「個人」所得に対する控除対象として認められていますので、通常は個人支出の 「個人」の控除の対象とするのが基本とお考え下さい。

 確定申告をすれば 何も個人事業者だけでなく、給与所得のみのサラリーマンの方でもこれら優遇は受けられる事になっております。
(※ なおサラリーマンの方が控除を受けようとする場合には、毎年恒例の年末調整だけでは受けられませんので、別途確定申告のお手続きも必要となります。 ちなみに平成23年中に支払った寄付金は、翌年の平成24年春頃に実施される 平成23年度分の確定申告にて申告します)

 つまりいずれにしても税金は安くなる。 と。

 しかも!

住民税、その他にも有効

 これら寄付金に関する控除は、所得税法上の所得税だけでなく〜 地方税上の住民税に対しても影響し、また最終的には国民健康保険などの額にも影響することでしょう。 (ただある一定以上の収入がある人は影響しない可能性あり)

 ちなみにこれらの「義援金」や「募金」として支払った額の控除は、正式には「寄付金控除(寄附金控除)」という控除となるのですが、さらにもっと厳密にして言えば〜 所得税と住民税とではこの「寄付金控除」の扱いが全く異なる点にも一応お見知り置きのほどを。 (そもそも所得税は国税、住民税は地方税ですので・・)

 所得税は所得控除という取扱いになり(支払った分申告所得が減る → 所得が減った分税金が安くなる。 但し限度はあり。 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1150.htm (国税庁HPより所得税の寄付金控除概要))、

 一方地方税(住民税)では税額控除という扱いに(支払った分 直に税金が減る。 但し、もちろんこちらも限度はあり)。

但し注意点も

 但し! これまで何だか優遇面ばかりを前面に押し出してきましたが、やはり!というか何というか、これら寄附金控除として認められるためには一定の要件などもあります事にはご注意を。 つまり何でもかんでも優遇されるわけではないと。

 【関連】 寄附金控除に関する注意点 (記事が長くなるので、これらに関しては別記事にてまとめております)

 以上各ご参考などまでに。

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